「それで調べました。あっちも僕のことを調べたんだしお相子だろうと思って。 それで、美麗さんの勤め先を知って、今日初めてあなたの後を付けてみたんです。 付けて正解でした」 なつくんが私の近くに寄ってきて、私の涙をその指で拭った。 「美麗さんは泣いた顔も素敵ですね。ですが、笑った方がもっと素敵ですよ」 「なつくん……」 「なので、今から僕が笑顔にしてみせます」 「え?」