「でも、だからって自殺なんか止めて下さい」 「だって、私、なつくんに会えないなら生きてる意味がないものっ……」 ポロポロと涙がこぼれ落ちる。人前で泣いたのなんて、何年ぶりかしら。 「な、泣かないで下さい、美麗さん」 「え……。私、名乗ったかしら」 名乗った記憶はないのだけれど。 「調べれば出る、そうでしょう?」 「……えぇ、そうね、その通りだわ。でもどうして」