「はい、どうぞ」
「ありがとうございます」
店長さんからココアが入っているカップを受け取る。
「店長さんの作ったココア美味しい」
「ありがとう。ところで、今日はどうしたの?」
「カズがあたしの間違いを教えてくれてたのを早くお礼したくて急いできたの」
「へぇー、そうだったんだ。
えらいね、ちゃんと間違いに気づけて」
「えへへ、うん。でね、カズにね、今回のことお礼したいんだ。
ねぇ、店長さん何をしたら良いと思う?」
「そうだね〜……あ、数田くんの名前を下で呼んであげたら?」
「え、カズの名前?………って何だっけ」
カズに慣れすぎて忘れちゃった。
「うん…比呂だよ」
「比呂か〜…比呂って呼んだら喜ぶかな?」
「きっと喜ぶと思うよ」
よし、店長の笑顔を信じてみよう。

