急に彼女は立ち止まった。


「ここなら誰にも見られないから。」

「えっ?」


着いたのは庭園。


「本当はあんたにも
 いなくなってほしいんだけど。
 もしかしたら
 倒れるかもしれないから・・・。」

「おい、何する気なんだよ!」


倒れるって・・・。


「今は私に触らないで。」


そういうと彼女は猫に触れた。


「何なんだよ・・・。」


猫が光った。
それとは対照的に彼女の顔色は
どんどん悪くなってくる。


「終わったよ。」


彼女が手を放すと
猫は起き上がり元気に動き出した。