「止めて、止めてよぅ・・・。」

「こんなぶっさいくな猫
 どこがいいんだろうな(笑)」


男の子三人が猫をかばっている女の子を
蹴ったり物を投げたりしているようだ。


「あんたら、いいかげんにしな!」

「げっ、逃げろ!
 狼先輩が来たー!!!」


私は急いで駆け寄った。
・・・私、小学生の間でも
有名人なんだ。


「大丈夫?」

「あたしは大丈夫だけど・・・。
 ミケが・・・、動かないよぉ。」

「ちょっと私に抱かせてみてくれる?」


傷だらけの女の子から
猫を抱き取る。


「お姉ちゃん、どう?
 ミケ・・・死んじゃったの?」


動かない・・・。
息もしてない。

死んじゃってる。