僕らの想いは反比例







8月8日


晴れ








─某アパートにて─








『……暑い』


『これからもっと暑くなるよ?』


『はっ?え、無理無理!今既に暑いのにこれ以上暑い日とか来んの!?』


『まだ八月上旬だもん。当たり前じゃん』


『うわー、死ぬわ』


『それくらいで死なないの』


『えー、だって暑いのとか絶対嫌じゃね?』


『んまぁ、嫌だけど』


『ほら!ちーちゃんも死ぬんじゃん』


『死ぬとは言ってないよ、私』


『仲良く共に逝こうか』


『え、やだ』


『早いから!せめて少しぐらい悩んで!』


『だってやだもん』


『確かに其れは分かるけどさ』


『でしょ?ほら。これでも食べて涼しくなりなよ』


『アイス!うわやったー!』


『アイスで喜ぶとか子供だねー』


『いいの、子供で』


『ふーん』


『ちーちゃんちーちゃん』


『ん?』


『ちーちゃんのアイスも食べたい。イチゴ味食べたい』


『ああ、はいどーぞ』


『えー、食べさせてくれないの?』


『誰がよ』


『ちーちゃんが』


『何で』


『食べさせてもらいたいから?』


『……』


『ちーちゃんにもあーんしてあげるから。バニラ食べたいっしょ?』


『良いよ。自分で食べれるから』


『駄目駄目。あーんしてあげるから』


『意味分かんない』


『分かんなくて良いの。ほら、あーん』


『あ、あーん…』


『美味しい?』


『うん、美味しい』


『良かったねー。バニラ味食べれて』


『子供扱いしないでよ』


『してないしてない。イチゴ味頂戴?』


『えー』


『ちょーだい』


『…仕方ないなあ。ほら、あーん』


『あーん!』


『……』


『バニラも美味しいけどイチゴも美味しいね』


『…うん、そうだね』


『あれ?機嫌悪い?』


『何で機嫌悪くならなきゃなんないのよ』


『うーん、あーんってさせたから?』


『……』


『ふはっ、可愛いなー』


『わわっ、ちょ、可愛くないしっ』


『恥ずかしかったんだよね?ごめんごめん。もうさせないから』


『違うから!ってか頭撫でるの辞めてよ!』


『ふはっ、はいはい』


『……』