僕らの想いは反比例







8月14日


晴れ








─某アパートにて─








『おっはよー!』


『んん…』


『おーい、ちーちゃん起きてよー!』


『起きてる起きてる…』


『目開いてないから!口だけじゃん』


『んー…』


『……』


『……』


『…起きないとちゅーしちゃうぞっ?』


『おっ、起きる…!!』


『あーら残念』


『残念じゃないから。てか、何今の。脅しだからね?』


『何で脅しになるのさー。ちーちゃんが起きねぇからいけないんじゃん』


『明らか脅しでしょ!起きなかったらキスするとか』


『ちーちゃんはキスされんの嫌なの?』


『いや、…』


『嫌なの?』


『嫌じゃ、ないけど…』


『だったら別に良いっしょ』


『よ、良くない…!』


『ちーちゃんの頑固ー。意地っ張りー』


『煩いなあ』


『ねぇねぇ、ちーちゃん』


『何?』


『キスしてい?』


『やだ』


『どうして?嫌いじゃないって云ったじゃん』


『云ったけどやだ』


『理由を述べよ!』


『嫌だから』


『理由になってませんよ、其れ』


『……だって狡いんだもん』


『何が?』


『私ばっかりドキドキしてる。キスしてる時も余裕そうな顔してさ、私だけが好きみたい』


『…ちーちゃんはお馬鹿ですか』


『は…?』


『好きって毎日云ってるの聞こえてないの?つーか、全然余裕じゃないし』


『だ、って』


『好きな人とキスする時に緊張しない人なんていねぇから。ちーちゃんとキスする時、心臓バックバクだからね』


『……』


『分かった?』


『うん』


『はい、じゃあちゅーしよっ』


『へっ…?』