兵士は頷いて、案内した。 「与兵衛太という者の屋敷へ向かいます。……馬小屋が足りないようで、徒歩になります。籠を出しますか?」 思案して、兵士が言う。 「よい。」 千代が答えると、全員異論がない様子で頷いた。