「徹ううぅぅーっ!!」
磯部が、ものすごい勢いでタックル……
いや、抱きついてきた。
俺をぎゅうぎゅうと抱き締めて、ぐりぐ
りと頭を押さえつけてくる。
「痛い痛い。痛いって磯部」
「だって嬉しいんだもんよーっ!」
磯部がそう言って、本当に嬉しそうに笑
うから、俺も少しだけ、微笑む。
すると。
「まぁ俺様のパスが神がかってたんだろ
うけどなァ!」
と、どや顔をしながら峯本がやってきて
、その隣に栄生くんが微笑みながら立っ
ていた。
「ありがとう、徹君。君のおかげで勝て
たよ」
「……や、そんな…」
「謙遜なんてしなくていい。君のスリー
ポイントで、勝てたんだから」


