「くっそ……!」
暑さのせいで疲労が半端ないのと、刻一
刻と迫ってくるタイムアップが、俺を、
余計に焦らさせる。
大丈夫、ちゃんと守れてる。
だけど守るだけじゃ勝てない。どうにか
して、ボールを奪わないと……。
そう思ったとき、峯本がカットして、ボ
ールを奪った。
「……岡田ァ!!」
ほとんど怒鳴るようにして名前を呼ばれ
、ボールが俺の所に回ってくる。
「!」
まさかこの場面で、俺に回ってくるとは
思っていなくて、一瞬固まってしまった
。
どうしよう。どうすればいい。
まだあと三分ある。
ここは着実に点を取るために、ゴールし
たまでいって、その後でまた速攻で攻め
るか……。
……スリー……、か。


