【完】キセキ~君に恋した時間~






はい来たコレ。


無実な俺が悪者に仕立てあげられるパタ
ーンだよコレ。



「……俺だって訊きたかったけど、」


「じゃあ訊けばいいじゃん!」



えーだって訊かれたくなかったんでしょ
??どうせ教えてくれなかったでしょ?



それにここ最近、美海は傍目からでも一
目瞭然なほどの不機嫌だったし。ほら、
触らぬ神になんとやら、ってね。まあ、
美海の場合は神というより鬼……ぐはっ
、美海から殺気を感じる……!



「今、失礼なこと思ってたでしょ」


「イエ、滅相モナイデス」


「片言の時点で怪しいのよ!」



そう言って、俺の頬をつねろうと伸びて
きた美海の手を、そっと掴んだ。



「……っ」


「反射神経、良くなったでしょ?」



部活に入ってるからね、と悔しげな美海
に自慢気に笑って見せる。