その便箋は、所々、泣いたような痕が残 っていて。 俺の涙が、そこに重なる。 「……っ」 なんだよ、それ。 こんなの、ズルい。 封筒の裏側に書かれた日付は昨日のもの で、昨日の美海を思い出しては苦しくな る。 「美海……好きだよ……っ」 好きだよ、大好きだ。 ……俺だって、愛してるよ。 だから、サヨナラだね。 .