大丈夫なのかと訊いても、大丈夫、と答
えるだけで。
だけど。
『───美海っ!!』
突然、ふらりとよろめいたかと思うと、
美海が崩れ落ちるように倒れた。
『美海……美海っ!?』
前のようによろめいただけじゃない。そ
のまな倒れて、美海は。
目を、覚まさなかった。
病院に行けば、なにがなんだかわからな
いまま、入院の手続きをさせられ。とい
っても、そこは仕事から急いで帰ってき
てくれた父さんがやってくれたけど。
───で、今に至ると。
美海の居る個室に入ると、美海は窓の外
を眺めていた。
「美海」
そう静かに呼べば、ゆっくりと美海がこ
ちらを向く。