これはいくらなんでも怖すぎる。
二人で並んで歩いていると、ふと、遠慮
がちに武野さんが口を開いた。
「あのさ……」
「ん?」
「岡田君、倉科さんと仲良いんだね」
「え?」
美海と?
きょとんとしていると、武野さんがハッ
としたように目を見開いてから、困った
ように笑った。
「あ、な、なにいってんだろね……!で
も…普通に泊まれちゃうくらい、仲良し
なんだな……って思って……」
「仲良し……かな?」
「仲良しだよ!今日だって岡田君、倉科
さんの心配ばっかりしてたし……。なん
か、私の入る隙間ないなあ、って」
はは、と渇いた笑いを溢す武野さん。
その笑顔がどこか、泣きたそうだった。


