美海の、今にも壊れそうなココロの叫び
声が、身体中に響いてくる。
美海がぼろぼろになっていくのが、見え
た。
「こんな腐った世界……!消えちゃえば
いい!皆、皆……消えちゃえばいい!」
そう叫んだ美海を、抱き寄せた。
ほとんど衝動的に、抱き寄せて。
───どちらからともなく、キスをした
。
「……んっ…」
震える唇。
美海から漏れでる、泣きたそうな、でも
甘い媚薬みたいな、声。
お互いの体温を分け与えるように。
その存在を確かめるように。
角度を変えながら、何度も。啄むような
口付けを交わす。
徐々に火照っていく身体に、その温もり
を、焼き付けて。