「女の子に告白されてたじゃん」
「見てたのか……?」
「偶然ね。まさか、徹が女の子に告白さ
れるなんて、ビックリだね」
……なんという言われよう。
そんなビックリな俺に、キスしたのはど
このどいつだ、とは言わない。てか、言
えない。
むぅ、と黙っていると、少し反動をつけ
て壁から離れた美海が、俺の前までやっ
て来て、俺を見上げた。
「でもま、随分たくましくなったんじゃ
ないの?」
そう言って、俺の腕やらふくらはぎやら
を見てくる美海。
まあ、筋肉も大分付いたし。体重もちゃ
んと増えた。
ふと、美海が訝しげに眉を寄せる。
「ていうか、また身長、伸びた?」
「……二センチだけ」
「どこまで伸びるのよ。気持ち悪い」


