「え…っ、かな…っ」 「他のヤツなんか、見てんなよ」 「っ…!!」 いきなり耳元で囁かれて、ゾワリとする。 それでも奏多はもっと耳に顔を寄せて… 「他のヤツなんか見んな。 俺だけを見てろ」 そう言って耳を甘噛みすると、 やっと私を離してくれた。 そしてそのまま、私を見ることなくタオルを拾うと、 乱暴にポイッと投げてきて、そのままコートに戻っていった。 ……な、なんだったんだ…今のは…。