「コイツに触んじゃねぇよ!!!」 そんな声と共に、 私の手首を圧迫していたものが消えた。 「え、蒼間の知り合いかよ…」 「マジかよ…行こうぜ」 おそるおそる目を開くと、 私を庇うようにして、私に背を向けている奏多と、 この場を去っていく、さっきの男の人たちが見えた。 ………た、助かったの…? 奏多の様子を伺おうと、チラリと視線を上げると… ────ギロリ…と。 そんな効果音をつけたくなるくらい、私を強く睨み付けていた。