なんてことを、初対面の人に言えるわけがなく、
代わりにギュッと目を瞑ると…
「…っ、どけっ!!」
アリーナの方から、低い、聞き慣れた声がして…
私も男の人たちも、反射的にアリーナの方に目をやった。
「…?」
すると、アリーナの入口を塞いでいた女の子たちがズラッと左右に避けて。
その真ん中を突き進んできたのは………奏多だった。
………っていうか、ちょっと待って?
なんか奏多、こっち来てない!?
気のせいかと思ったけど、
奏多は間違いなく私の方を見ながら、追いかけてくる女の子なんて見向きもせずに、ズンズンとこっちに歩いてくる。
えと…しかもなんかすごい睨んでるんですけど…
怒ってる?と思って、
奏多が目の前に来たとき、またギュッと目を瞑ると…



