俺様君のイジワルな愛し方









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………ぼー…




「奏多」



「………」



「おい奏多!!」



「うわぁっ!!
なんだよ岸谷!」



「なんだよじゃねーよ!
何回呼んだと思ってんだよ」




え、1回じゃないのか?




「…ったく…どーしたんだよ。
朝から上の空で…。」



「いや別に…」




や…昨日の穂香の言葉を思い出すと…



『奏多だって十分カッコいいでしょ』




「………」



「なーにニヤニヤしてんだよ」



「はっ!!?
し、してねーよ!!」




なんて言っても、にやけてる自覚はある。



昨日、家に入ってからもずっとにやけっぱなしで、



夜もなかなか眠れなかった。



だって、穂香があんな風に言ってくれたのは初めてだから。