廣瀬くん、たまに子どもみたいに見える。
ふふっ…なんか可愛いな…。
それから二人でトコトコと玄関まで歩いて行くと、
「穂香ちゃん遅いっ」
「ごめん遅れたー…って、どしたの、奈々」
「え、そ、その人、誰…?」
見た目がチャラそうに見えるせいか、奈々は碧くんの背中に隠れて廣瀬くんを見ていた。
「あ、俺、廣瀬大和!
よろしく、奈々ちゃん」
「よ、よよよろしくお願いします…っ」
そういえば奈々…チャラい人苦手だもんね。
さっきからめっちゃビクビクしてる。
「さ、教室行こっか!」
ちょっと気まずい空気になりそうだったから、私は廣瀬くんの手を引っ張って校舎に入った。



