「うわっ!」
「無視すんな、バカ」
何なん、もう!
「なに?」
「………」
前を向いたまま問いかけても返ってこない返事。
何で黙ってんだい!!
早く用件を言え!遅刻するわ!!
仕方なく奏多の方に振り向く。
ヤツは規定の白のカッターシャツに、黒のカーディガンを着ていて、
下は緑のチェックのズボン。
残念ながら、カッコいい。
コイツ、外見だけはいいから、何着ても似合うんだろうね。
着こなしがいいのかな?
そんなことを思いながらジロジロ見ていると、
「何見てんだよ、ア穂香」
待っててやったのに、口を開いて出てきたのはそんな言葉。
…は、なんやコイツ。
アンタが黙ってるから暇潰しに見てやっただけだろ!
偉そーにすんじゃねー!!



