そして私の部屋に向かうべく、奏多の家を出ると。 「あ、やっほー☆」 いつの間にか家を出て外にいた大和は、 さっきのは何だったんだ?とでも言いたくなるくらい、 鉢合わせたのと同時に、平然とそう言い放った。 「や、大和…?」 「あ、穂香、 さっきはごめんね!」 「え…あ」 「──あれ、 長谷川くんからお願いされたんだ」 パンっと顔の前で手を合わせた大和の口から出たのは、 碧くんの名字。 ………ちょっと待って。