一瞬悔しそうな顔をした奏多は口もとに手をあてて、 「俺は穂香が……… ……す、き…なんだよ……」 そう言った後、ボッと耳まで真っ赤にした奏多。 ………え? え、え? 「奏多、い、今…っ」 「言ったからな! ちゃんとハッキリ言ったから!!」 声が小さかったし、空耳かもしれない。 ………もう一回聞いてもいいかな…? 「ご、ごめん…聞こえなかった」 「っ……あ゛ーっ、もう!」