『…瀧川、帰ったのか?』
「奈々なら、さっき碧くんと帰ったよ。
それが何?」
『いや……っ、一人なら、
お、お前んち、行ってもいい、か…?』
「はあ?
わざわざ電話かけて何言ってんの?
いっつも勝手にあがってくるクセに。」
『あー、別に許可いらねぇってことか。
じゃあ今から行くわ。』
「いや来なくていいから。」
───ガチャ…チャリ…
『……おい、今鍵掛けた音がしたんだが。』
「おう。念のためチェーンもつけといた。」
『……んでそんなに…』
「は?何?聞こえない」
『何でもねーよ!クソ女!!』
────ブツッ
あ、何だアイツ!
自分からかけてきといて、いきなり切るとは何事だ!



