まるで泣きそうな、震える声で。
わずかに震えてる腕で、精一杯、私を閉じ込める。
……大和は、こんなにも弱かった。
強くなりたいと、そう言った大和。
でもいつも不安で、仕方なかったんだね。
私、大和とずっと一緒にいたのに、何にも気付いてあげられなかった。
大和を…私が支えなきゃいけなかったのに…
「大和……私」
応えてあげなきゃ。
そう、思うのに……
『───穂香と一緒に…見たい…』
何故かその時、さっきの奏多の言葉を思い出した。
「………っ」
どうして…?
何で今……奏多のこと…
「穂香……」
そしてそう、大和が呟いた時、
───ヒュー……ドーンッ!
と、最初の花火が上がった音がした。