「…情けないところを、見せたくなかった。
でも反抗して、笑われるのも、見られたくなかった。
それに…ホントはどこかで期待してた…。
穂香は、俺を庇ってくれるんじゃないかって…。
俺…汚いよね…。」
「…………」
「でも、そうなんだ。
弱い自分でいることは、簡単だった。
我慢して、逃げてるだけなら楽だから。
けどあの時、庇ってくれた穂香を見たら…
逃げてちゃダメだって…俺も強くなりたいって…思ったんだ…」
「大和…」
「俺…あの幼なじみくんにも庇われてさ…
彼、強いね。
彼はきっと、俺のこと嫌いなのに…。」
「そんなことないよ!
奏多が大和を嫌う理由なんて「あるよ」



