俺様君のイジワルな愛し方




「わ、わかった…
じゃあ、花火始まる頃に下駄箱行くから…
そこで待ってて…?」



「ん、わかった」



「でも…これからどうするの?」



「岸谷と合流する。
アイツは途中で帰ると思うから、
その後は碧捕まえる。」



「あぁ…そっか。
碧くんに会いたかったら、体育館を抜けたとこの渡り廊下にある自販機の裏のベンチに行けば会えるよ。たぶん。」



「た、体育館を抜けた??」



「ごめん、長いからわかんないか。
後でメール送るから、番号のついでにアドレスも教えとく。」



「じゃあ後でメールする」



「うん」




結局、頑なに教えない!って言ってたアドレスも、ここであっさり教える形になった。



……でも、



少し嬉しいと思ってるのは、なんなんだろう。




「じゃあ、俺行くわ」



「じゃあ…っ、ま、また後で!」



「ん」




はぁ…



奏多と話すだけで、なんでこんなにも緊張しなきゃいけないんだ!!



リラックス、リラックス!



花火の前には、自然に戻ってる…はず!!