へ?
「な、なんで?
別に奏多の帰る時間なんか知りたくないんですけど」
「あ?ちげーよ。
……い、一緒に帰ろうと、思っただけだ」
「あー、そういうこと……えっ!!?」
一緒に帰る!?
まさか奏多がそんなこと言うなんて……って、球技大会の時にも言われたか。
「で、でも、
片付けあるし…もっと遅いよ?」
「じゃあそれまで待ってる。」
「でも遅くなっちゃうし…っ」
「お前を一人で帰らせるくらいなら、
遅くても平気。」
なんだよー……。
そんな、ちょっと、心配してくれてるみたいなこと言わないでよ…。
不意討ちだ……。
「わかった…番号教えるから」
きっと今、私の顔、真っ赤になってる。
それを隠すために、ずっと携帯の画面を見るフリをして俯いていた。