「……冷蔵庫にいれとく」
溜め息混じりにそれだけ言って、私は電話を切った。
今度こそお弁当箱を棚にしまうと、
「なあ」
「うひゃっ!!」
「そんなビビんなよ、バカ」
真後ろから声をかけられて、ゾクリとした。
びびび、ビックリしたぁ…
気配なかった;
「な、なに?」
「さっき卵焼きがどうのって言ってたけど、
なんの話?」
「あー……。
朝作った卵焼き、焦げて失敗したのがあって…。
でも捨てるのもったいないって言われて…
だけど私まだちょっと食べれないから、お母さんが食べるって言ってたんだけど…
今日帰り遅くなるから食べれないかもーって。」



