奏多からお弁当箱を受け取り、それを持って台所に行く。
それを棚にしまおうとした時、
──♪~♪♪
ポケットに入れたままだった私の携帯が鳴った。
確認したら、お母さんからの着信だった。
「もしもーし」
すぐに電話に出ると、
『穂香ごめーん!!
今日飲み会行くことになってて!
帰るの遅くなりそう!あと卵焼き食べれないかも!!』
と、お母さんはものすごい早口でそう告げた。
「えー…じゃあ卵焼きどうすんの…」
『そのまま冷蔵庫に入れときなさい!
それか奏多くんのおうちに持っていったら?』
あんな焦げたものを人にあげれるか。



