そこまで言ったら、なんか恥ずかしくなってきた。



だって、私が奏多にお礼してるんだよ!?



奏多に感謝なんて、今まで全然してこなかったのに…。




「……なに、
お前もちゃんとお礼くらいは出来るんだ?」



「何よ!
アンタ超しつれ…い……」




キッと奏多を睨む。



でも奏多は…言葉とは裏腹に、頬が緩んでいた。




「な、何ニヤニヤしてんの!
嬉しいなら嬉しいって言えば!?」



「……うん、嬉しい。
……ありがとな。」




そう言って奏多はお弁当を受け取り、



私の頭をポンポンと撫でてから、自分の学校へと歩いて行った。






……な、



なあっ!?



か、奏多が『嬉しい』って言った!あの奏多が!!



『ありがとな』って言った!この私に!?