「いってきまー……って、うわ、穂香じゃん」




うわって何だよ!ばかやろー!!




「もう大丈夫なのか?」



「一応…平気」



「ふーん。よかったな。
で、今日は『遅刻するんですけど!』とか言わねーの?」



「まぁ、その…遅刻しそうなんだけど…」




お、お弁当渡さなきゃ、学校行けないもん!




「何だよ、じゃあ早く行けば?」



「いや、あの………これっ!!」




ずいっと勢いよくお弁当を突き出す。



すると奏多は『は?』とでも言いたげに眉間にシワを寄せた。




「なにコレ」



「お、お弁当!
つ、つくってあげたの!!」



「え、なんだよ、
毒入りならもらわねーぞ」



「毒なんか入ってないし!!
……看病してくれたお礼、に…って……」