「ん…でも……
迷惑でしょ…?」
「んなことねーよ。
つーか、そんなこと気にすんな」
「ん……」
でも、奏多は私のこと嫌いなのに、
きっとうざいよね…。
「嫌なら嫌って言っていいから…」
「嫌じゃねーよ、バカ」
「またバカって…」
「そんなこと気にする前に、早く元気になれ。な?」
「うん……」
いつも意地悪な奏多が優しくて、温かい気持ちになる。
その優しさが嬉しくて、思わず涙が溢れた。
「苦しいのか…?
看護師さん呼ぼうか?」
「ううん…違うから……
大丈夫だから…奏多が傍にいてくれるだけでいい……」
針の刺さっていない左手で奏多の手に触れると、
奏多はぎゅうっと左手を握ってくれた。



