「はぁ…っ……はぁ……」 「大丈夫か…?」 穂香の呼吸がすこし落ち着いてくると、 「っ…………とこ…」 「なに?」 「こんな…気持ち悪い…とこ…っ 奏多に見られたくなかっ……」 今度はポタポタと涙を落としながら、そう言った。 ……そんなこと気にしてんのかよ…。 「大丈夫だ… からかったりしないし…ひいたりもしないよ」 「ふぇ…っ」 「とりあえず、口濯ごう。」 穂香の背中をさすりながら洗面所に連れていく。 穂香が口を濯いである間に、俺は台所にいる母さんのとこに行った。