《奏多SIDE》
球技大会も終わり、前期中間テストを控える頃。
「頼む碧!勉強教えてくれ!」
穂香、碧、瀧川と俺んちで遊んでいた時、
俺は碧に泣きついていた。
「あ!奏多ずるい!
私にも勉強教えて!碧くん!!」
「え……あ、あはは…」
「勉強教えて、だあ?
ハッ、バカは努力したってムダ。」
「はあ!?
奏多に言われたくないんですけど!!」
……球技大会の日から。
ホントは…穂香と何か変わるんじゃないかって期待してたけど…
穂香は、いつもと変わらなかった。
だから俺も、いつもと同じでいようって、勝手に逃げてる。
これじゃ…球技大会の時に頑張った意味が全くない。
穂香も全っ然気にしてないみたいだし…。