「あー美味しかったぁ!」
「お腹いっぱいですわね」
「だねっ」
あっという間に完食。
お腹はいっぱいで満足だけど、気持ち的にはまだまだ食べていたいし、飲んでいたい気分。
食べている間、とても幸せだったから…。
ふと窓の外を眺める。
深い青色に染まる空。
もうすぐ夜がやって来る。
だけど…今日は、今は怖くない。暗くならない。
聖愛ちゃんもいるし、叶斗くんもいるから。
だから…全然平気。大丈夫。
「夕芽ちゃん…」
「ん?」
窓から目をそらし、聖愛ちゃんを見た。
心配そうに揺れる、大きな瞳。
あ…いけない。
また表情暗くなってたかな。
私は軽く微笑み、大丈夫と言った。
すると、聖愛ちゃんも優しく微笑み返してくれた。
聖愛ちゃんには…今まで何度も助けてもらってる。
パパが亡くなった時も、沢山助けてもらった。落ち込む私を、ただただ優しく見守ってくれた。いつもそばにいてくれた。
私が元気がない時、様子がおかしい時は、聖愛ちゃんにはすぐばれてしまう。
きっと…凄く気にかけてくれてるんだよね。



