「もうすぐ夏が来るね」
「そうだね。その前に梅雨が来るけど…」
そう言いながら、梅雨の季節は憂鬱だなぁ…なんて心の中で思う。
梅雨が終われば、夏。
暑い夏は、暑さに弱い私からしたら、あまり好きではなくて、やっぱり憂鬱。
私はまた星空を見上げた。
キラキラ煌めく星空を。
そしてふと思い出す。
そうだ、来月は七夕がある。
憂鬱な季節の中にも、ロマンチックなイベントがあった。
七夕は、好き。
織姫と彦星が一年に一度、会える日。とてもとても、素敵な日だ。
星空から目をそらし、ちらりと叶斗くんに視線を向けた。
叶斗くんが彦星で、そして私は…織姫だったらいいのに。
あ、でも…そしたら一年に一度しか会えない。
でも、憧れちゃうよ。
相思相愛で、恋い焦がれてる織姫と彦星に。
織姫と彦星には、永遠の愛という言葉がよく似合う。
星空の下、叶斗くんと二人きり。
ずっと…このまま、この時間が続けばいいのに…そう思わずにはいられなかった。
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