.゚*Milky Way*゚.

「叶斗くん、優しいお兄ちゃんなんだろうな」

「全然…そんなことないよ」

「絶対そうだよ!それに…家のために凄く頑張ってて、お母さんも助かってると思うよ」

「そうだといいけど…」

少し照れたように笑う叶斗くん。
そんな叶斗くんの姿に、私も笑みが深まる。


「…両親が離婚したのは、僕が中学生の時なんだ。父親の浮気が原因で…」

叶斗くんの言葉に、私は黙って耳を傾ける。

浮気が原因…叶斗くんは、お父さんのことをどう思っているのかな?

やっぱり、恨んでいるのかな…。


「最初は…ずっと父親のこと恨んでたんだ。嫌いだって思ってた。だけど、心から嫌いにはなれないんだよね。やっぱり…親だから」

少し寂しげで、哀しい、叶斗くんの笑顔。でも、どこかあたたかい。


叶斗くんの気持ち、よくわかる。
私も…そうだったから。