「星、綺麗だね」
「うん…ほんとに、綺麗」
隣に座る叶斗くんの言葉に、照れながら答える。
私達は公園に来ていた。
いつもの公園。
前に2人で来た時と同じベンチに座り、空を見上げる。
手にはさっき自販機で買った2人お揃いのホットレモンのペットボトル。
少し肌寒いから、あたたかい飲み物にした。
飲み物がお揃いってだけでも、凄く嬉しくて…照れてしまう。
ペットボトルから伝わるぬくもりに、気持ちが安らぐ。
2人で見上げる星空は、1人で見る星空よりも、何倍も何十倍も綺麗に見える。
好きな人と一緒にいるだけで、こんなにも全てが輝いて見えるんだね。
さっきまで緊張でドキドキしていたのが、今は甘いドキドキに変わっていた。
もちろん今だって緊張はしている。だけど、張りつめた緊張じゃなく…もっと違うもの。
こういうのがきっと、恋してる気持ちなんだなぁと思う。
とても大切で…大事な気持ち。



