.゚*Milky Way*゚.

会えて嬉しいはずなのに、実際会えたら会えたで、どうしたらいいのかわからない。

ロマンチックなんて言葉は程遠い。あまりにもかけ離れている。

ほんとに会えるなんて…思っていなかった。むしろ絶対会うわけないと思っていたのだから。

それなのに突然、叶斗くんが現れた。戸惑うのも無理はない。


「僕は今…バイトの帰りで」

「バイト…?」

こんな時間まで…?


「うん…ほんとはダメなんだけどね」

「そう、だよね…」

少し気まずそうな笑みを浮かべる叶斗くん。

きっと、何か事情があるのだろう。聞かない方がいいかな…。


「夕芽さんは…?こんな時間に一人で出歩いて…危ないよ?」

「…っ。私はっ…その、ちょっと散歩?今日はたまたま、眠れなくて…」

咄嗟についた嘘。
本当はたまたまなんかじゃない。
頻繁に散歩している。
だけど、なんとく…言えなくて、嘘をついた。


そんな私の嘘を、叶斗くんは見破ったかどうかはわからないけど、それ以上は聞いてこなかった。