.゚*Milky Way*゚.

向かい合った机。
目の前には叶斗くん。
夕暮れのオレンジの教室に、二人きり。

パチンというホチキスの音が、何度も教室に響く。


恥ずかしくて、あまり前を向けない。

前を向くと、叶斗くんがいるから…自然と俯き加減になってしまう。

でも、会話がないのも…気まずい。

さっきからお互いずっと無言。

何か…話したほうがいいかな?
んー…でも、何を話せばいいのか。


すると、叶斗くんとばっちり目が合った。

っ…!


ビックリし過ぎて、硬直。
目を、そらせない…。

…なんだろう?
とても、不思議な感覚。

きっと今まで出会ったことのない、初めての感覚…。

オレンジ色の光に包まれながら、そのまま数秒間見つめあう。


「…星川さん?」

「あっ…あは。なんか、ぼーっとしちゃってた」

恥ずかしい…。

普通なら、すぐ目をそらすよね。

でも、なんでかな。
目をそらすよりも、動けなくなってしまった。

叶斗くんの深い瞳に、吸い込まれそうになって…。

ほんとに、とても神秘的で綺麗だったから…。