手当をしてもらい、私はタイガーを探すためいつもより何分も早く寮を出た。



そして私の隣にはワン太とネコタもいる



ネコタはワン太の腕を幸せそうに握っているが、ワン太はなんにも気にしていない様子。



「ここらへんには居ないみたいだな、やっぱり迷子になっておまわりさんのところにでもいるんじゃないか?」


「お前、それはいくらなんでもバカにしすぎでしょ」



呆れて言ってみても、ワン太はお茶目に笑うだけだった。


「そうだな…ネコタはもし叱られて咄嗟に逃げる場所ってどこだ?」



「わたし?それは私に質問してくれているの?ワン太やっと私の気持ちに気づいたのね」


恍惚とした表情でネコタはワン太をみるが


ワン太は特に気にした様子もなく話を続けた。




「それでどこに行く?」



「そうね、私だったら公園ね、ほら、アニマル荘の近所の公園だったら人はほとんど来ないし」




「なるほど…」



「それにこの近くに来たばかりの人が遠くに行くとも思えないし」



チラッと商店街通りの時計をみてみると時間はそろそろ一般生徒が登校する時間に近づいていた。




「よし、それじゃあ早く公園に向かおう」




こうして走って公園へ向かった



途中何故かワン太とネコタがいなくなっていたがそれはまあ、いつものことだろう。


彼らはそういうことが多々ある。
理由は、絶対ネコタだろう。