彼は、ワン太。多分あだ名彼は何かだとは思う

だけど、彼がそれで呼べと言ったらか、この寮の住人は皆ワン太と呼ぶ。


犬みたいな癖毛が特徴の何だか言葉遣いは悪いが憎めないヤツである。


「もう、ワン太はすぐタヌキと仲良くするんだから」

ワン太の隣、私の真正面でワン太に絡みついている子は

猫田という名前の美少女である。

何が気に入ったのかいたって一般的な高校生のワン太をエラく気に入っている様子。


「離せって猫田...暑いしすっげー食べ辛いんだが」

そしてこのとんでもない美少女に抱きつかれているのにこの余裕さ、感心する


「じゃあ猫田が食べさせてあげる」

「いや、遠慮しとく」


「いやいやいやー本当に犬猫コンビは朝からお熱いねぇ〜」

「そうだな〜まだ夏は来ないのにな」


ここの私の左隣で話している二人は、オオカミさんとオヒツジさん。

ちなみに二人とも先輩で、ワン太と猫田は同い年である。

宇佐美に至っては年齢すらも不詳である


「そうそう、お前らに今日のうちに行っておかないことが...」

寮長さんがそう言おうとしたその時、玄関のチャイムが鳴った。

「ん?もうか、早いな...」

ブツブツと言いながら寮長さんは玄関の方へと消えて行った。