何か視線を感じる。


だけどそれは気のせい何かじゃないだろう。


アニマル荘は近隣の人たちから変人の集まりだと評価されている。


理由は大体は本当に私たちのせい。その度合いはそれぞれ違いはするもののヘンテコなことをしているのは確か。


「おいネコタ、いい加減離せって」


「何故です?ただ腕と腕とを密着させているだけよ」


コイツラはこれが原因。どこであろうといっちゃらいっちゃらしている。


しかも相手の女が超絶の美少女。学園のアイドルといえばこれ!みたいな美少女が隣ときた。


それについてワン太は男子からやっかみを受けている。


まあ、何かあるって言っても暴力とかじゃなく囲んで文句を言うだけなので可愛いもんだと思うけれど。



「な、なんだ!一年生か?」


「すっごい可愛いんだけど!男の子だよね?」


「は?そんなわけないだろあんな可愛いんだから」


「バカじゃないの?男子の制服着てるでしょ」


「NOぉぉぉぉぉぉ」



というような愉快な声が聞こえてくる。その理由は隣で歩いているタイガーなわけだけど。


「うるさくない?」


「うるさいよ、だけど慣れているから」


「ほぉ、そいつはすごいな」


この煩さを慣れているって凄いな。どれだけ煩いところで過ごしていたんだろうか。


「ていうか、俺はあんたのことをタヌキって呼んでいいわけ?」


「好きに呼んだらいいよ、タヌキでもお姉ちゃんでも、ご主人様でも飼い主様でもなんでもいいけど?」


「本当に無知蒙昧で恥ずかしいタヌキだね、いいから良いって言うまで寝てなよ」