「お姉――」


私は名前を呼んで思いっきり手を振った。


「千花!」


お姉も振り返してくれた。

お姉はパーマの長い髪を一つに束ねていた。
そして大きなボストンバッグを肩に掛けていた。
3ヶ月会ってなかっただけなのにとてもキレイになった気がした。


「実花ー!
無事に着いてよかったぁ~」


私はおじいちゃんとお姉の元へ駆け寄った。


「久しぶり、おじいちゃん元気してた?」


お姉が問いかけた。


「じいちゃんは元気だい!
実花しばらく見ないうちに綺麗になったのう!!」


おじいちゃんに褒められてお姉はくすぐったそうに笑った。


「さぁ、じいちゃんちに行こう!」


おじいちゃんの車へ乗り込み、また来た道を戻った。


「ただいまー!」


玄関で大きな声で言うとおばあちゃんが中から顔を出した。