こっちに来てから私の野菜嫌いもすっかり直っていた。

冷たい水のシャワーを浴びて部屋着に着替えてから居間に戻った。

我が家はすごく涼しい。
窓を網戸にして扇風機を掛けただけでエアコンを入れたような涼しさになる。


食卓には温かいごはんとお味噌汁。
おばあちゃんは夏休みに入っても3食手を抜かずしっかり作ってくれた。

おじいちゃんと3人で毎日、笑いながらご飯を食べる。

私はこの時間がとても幸せだった。

ほんの些細な出来事もおばあちゃん達に話せば笑い話になるから。


今日もお腹いっぱいご飯を食べた。


午後になって私は部屋で宿題を進めていた。

2時位になって家の電話が鳴った。
おばあちゃんとおじいちゃんは畑仕事をしに行ったからこの家には私1人だった。

階段を小走りで下り受話器を上げた。


「はい、篠塚です」


『もしもし、私!実花だよ~
千花?』


「お姉?そう、私!
今、おばあちゃん達畑行ってる~」