何度でも君に恋をする

おかしいな、と思い恐る恐る目を開けるといるはずのない彼の姿があった。


「い‥‥く…?」


郁は男子の腕を押さえていた。


「ちょ、水城!何すんだよ」


「お前ら、女子一人虐めてそんな楽しい?
見回りの先生がもうすぐ来るから早く帰ったら?
しかも今日の見回り、高田」


郁の言葉を聞いた男子たちは血相を変えてヤベェと言いながら教室から出て行った。

高田先生は怒るとめっちゃ怖い先生。
この前も掃除をサボっていた男子たちを怒鳴っていた。


シン、と教室が静まり返った。
ここには郁と私だけ。

なんだか無性に緊張してきた。


「大丈夫か?」


心配そうに郁が顔を覗き込んだ。

大丈夫、そう答えようとしたけど今の私はそんな状態じゃなかった。


手足はガクガクと震え、目には涙が溜まっていた。


「っ…うっ‥‥ふ…」


私は気が付いたら涙が流れてて声を押し殺して泣いていた。