お母さんに視線を向けた。


「お母さんはお父さんに着いて来たいな♪」


なんでみんな驚かないの・・・・


「じゃあ、千花はおばあちゃんちに行くか?」


「へ?」


お父さんが急に言った。


「父さんとお母さんは一緒に行くけど千花はおばあちゃんちに引っ越すか?」


まぁ、日本を離れて知らない土地に行くよりはマシだよね…


「じゃあそれでいいよ・・・」


多少、不満だったけど仕方なく頷いた。

おばあちゃんは田舎の山奥に住んでいる。
おじいちゃんと一緒に。

幼い時に何度か行ったことあるけどあんまり記憶がない。


「千花は2年生からそこの中学校に入りなさい。
明日、学校とおばあちゃんには連絡しとくから」


今度はお母さんが言った。


「はぁい・・・」


溜息しか出なかった。

でも、この時お父さんに着いて行ったらあなたには出会わなかったんだよね。