「花野?!
待って!」
そう言われたけど振り返らなかった。
家に帰って花野は部屋に駆け込んだ。
涙が溢れてきた。
「うっ…グス‥‥」
どれくらいの時間、そうしていたんだろう。
突然、部屋のドアが開いた。
「花野?
郁人くんから電話よ」
ママが電話を持って入って来た。
電話を受け取り耳に当てる。
「もしもし?イッくん?」
『花野?さっきはゴメンね?』
イッくんの少しかすれた声が聞こえた。
「花野こそゴメンね?
酷い事言ってごめん」
『僕だって寂しい。
本当にごめん。
カッコ悪いけど泣いちゃいそうだったんだ。
花野と離れるなんて考えたことなかったし』
「うん…」
きっと泣いた後だったんだ。
声が震えていたから。
『花野?
明日からいっぱい思い出作ろう。
花野がこの場所を忘れないように…』
「うん!
明日も遊ぼうね」
よかった。
仲直りできて。
残りの日にち、楽しくなりそう!

